まどろみかけた意識のなか、頭を撫でられ髪をすかれたような気がした
重くなりつつある瞼をあければそこには穏やかな微笑を称える彼が
訓練で鍛え抜かれた無骨な指先と大きな掌で撫でられる感触は
どんな時でさえ麻子に安らぎと心地よさを与えてくれる
――時にはスリルも与えられるのはご愛嬌だが
だからこそもっと――と麻子はねだりたくなってしまう
特に肌を重ねたあとはなおさら強く感じ、ついじっと彼を見つめてしまう
彼にとってはソレが何よりも嬉しいらしく頼まれてもいないのに
撫でてくれるようになったのが嬉しくてたまらない
胸の奥からこみあげてくるモノを感じながら、麻子は彼の名を呼んだ
明日は二人とも休日なのだから、と己に言い聞かせながら
もう一度彼を誘うために――
〜 Fin 〜
【 初出:SNS-2009/10/11 】